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オレンジ 理事長ご挨拶

オレンジ タンザニアの眼科医療

オレンジ 支援活動の開始

オレンジ 一葉の思い出

2007年10月の本誌上で、同年7月に現地視察したタンザニアの眼科医療事情について紹介させていただきましたが、その後我々支援チームが、具体的な活動を開始したので報告します。
視察後、タンザニア大使館の紹介により、愛知万博でフレンドシップ国を提携した小牧市の小牧ライオンズクラブにご協力をいただくことになりました。同クラブ結成45周年記念事業として資金提供をいただき、現地で不足していた手術用顕微鏡、超音波白内障手術装置、オートレフケラトメーター、スペキュラ、スリット、モニターなどを購入して、タンザニアで最大の国立ムヒンビリ大学病院眼科へ寄贈しました。2008年4月に小牧市で開催された、小牧ライオンズクラブから在日タンザニア大使への眼科医療機器寄贈式典の様子はテレビや新聞などで報道されたので、ご存知の方もいると思います。
このような協賛があり、我々のチームは2008年8月6日から15日まで第2回となる現地での支援活動を行ないました。今回の活動の目的は寄贈機器の組み立てと使用方法の指導が中心です。前年の視察でタンザニアの大自然に感動した朝日大学教授の堀尾先生と私は、子供たちを含めた家族連れで参加させていただきました。日程の前半は世界遺産に登録されているンゴロンゴロ保全地域でライオン、ゾウ、サイ、シマウマ、ヌー、カバ、フラミンゴなどの野生動物と広大な景観を楽しみました。
 とても豊かな気持ちになって、首都ダルエスサラームでの本題の支援活動に入ろうとしたところ、寄贈機器は港までは到着しているものの、書類がそろわないため税関を通過できず、大学病院まで届いていないとのことで一同がっかりしてしまいました。しかし我々の活動には、約10年前から徳島県藤田眼科の藤田善史先生が中心となって行なっている、ミャンマー眼科医療支援活動の中心メンバーが参加しており、機材がない中でもひるまず、寄贈機器取り扱いの指導、寄贈機器の贈呈式典などを有意義にこなしました。
タンザニア眼科医をはじめとする関係者へ、堀尾先生が「フェイコ手技の実際」を、私が「ECCEからフェイコヘ移行する意義」をレクチャーしました。寄贈式典はムヒンビリ大学の学長らにご参加いただいた中で盛大に開催され、現地関係者の喜びを強く感じました。大学病院眼科の代表であるマフウィリ先生からは「これまでのわが国への眼科寄付の中で最高に充実した内容である」とのお言葉もいただきました。
我々の現地での活動をサポートしてくれるのは、日本人看護師で、タンザニア人と結婚して現地で暮らしている横江美貴さんです。彼女は名古屋市中川区の出身で、私が外来を担当している藤田保健衛生大学病院で以前は勤務していました。今は在タンザニア日本大使館で勤務しており、2児のお母さんでもあります。横江さんが、寄贈式典の折に現地語であるスワヒリ語で自己紹介をしたときには、一同から「このグループは我々の母国語を理解してくれるメンバーがいて、気持ちをより深く理解してくれるであろう」という信頼感が伝わってきました。
主目的である寄贈機器の組み立てと使用方法の具体的な指導については、2008年9月27日から10月4日にかけて、わがチームの技術員2名が現地でこなしてくれました。
また、10月29日には我々の活動に対して、東海経済界有志の団体「東海・経営と心の会」から「こころの賞」という賞をいただきました。この賞は各界著名人も受賞しているとのことで、賞に恥じないよう、これからもますます充実した活動をすすめてゆきたいと思いました。
(写真はムヒンビリ大学での寄贈式典にて、前列右から横江看護師、堀尾教授、筆者、ポランギョ副学長、マフウィリ先生)
この文章は愛知県眼科医会誌2008年12月号に掲載されたものです。

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